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予約システムの費用

ホットペッパーをやめたい店へ、順番は解約が最後

ホットペッパーグルメのやめ方は順番が大事です。先に常連さんの予約導線をLINE公式アカウントなど自分の窓口へ移し、掲載は段階的に減らし、解約は最後。失敗の型と実例つき。

ホットペッパーグルメをやめるとき、最初の作業は解約ではありません。順番はむしろ逆です。先に、常連さんの予約の通り道を、自分の窓口へ移します。掲載を減らすのはそのあとで、解約はいちばん最後の工程です。

いきなり解約から入ると、はまりやすい失敗があります。この記事では、その失敗と、やめる日までの順番を最初から書きます。

ホットペッパーグルメをやめる順番の工程図。手順1で自分の窓口を作り、手順2で常連さんの導線を移し、手順3で掲載を段階的に減らし(飲食店コンサルタントの解説記事の目安は3〜6ヶ月)、解約は最後の手順4。
窓口づくりから解約までの4つの手順です。解約はいちばん後ろに置きます。

いきなり解約すると、何が起きやすいか

飲食店コンサルタントの解説記事に、典型的な失敗の形が出てきます。掲載プランを下げたとたんに来店が減り、焦って元のプランに戻す、というものです。代わりの予約の入り口を作らないまま減らすと、こうなりやすいと指摘されています。

ホットペッパーグルメの集客そのものは、本物です。送客の対価として、店はネット予約で来店した1人につきディナー215円、ランチ54円を払います(税込)。新しいお客さまを連れてくる予約なら、この手数料は働いています。重いのは、同じ単価が常連さんの予約にもかかることです。やめたい理由の正体は、たいていこちら側にあります。

最初の作業は、常連さんを数えること

やめ方を考える前に、予約台帳を1ヶ月分さかのぼってみてください。ホットペッパー経由の予約を、はじめてのお客さまと、顔の分かるお客さまに分けて数えます。かりに常連さんの予約が月10組30人、すべてディナーなら、手数料は月6,450円です(1人215円・税込)。1年つづけば7万円を超えます。順番を踏んで通り道を移せば、削れる可能性のあるお金です。

常連さんの予約にかかる手数料の帯グラフ。常連さんの予約が月10組30人・すべてディナー(1人215円・税込)の場合、手数料は1ヶ月で6,450円、1年つづくと7万円を超える。1年の帯は1ヶ月分のマス12個で表している。
常連さんの予約が月10組30人・すべてディナーの場合の手数料の積み上がりです(ネット予約のディナー1人につき215円・税込)。

掲載を見直した会社も、数える作業から入っています。レストランを多業態で営むワンダーテーブルは、自社がどう検索されているかを先に調べました。店名での検索が40%、地域と業態の掛け合わせが60%。この結果を土台に、2019年からグルメサイト全体の掲載削減を進めています。当時は1店舗で3〜5サイトに掲載していました。手数料は1店舗あたり月20万〜30万円に達していたと、日経ビジネスの取材記事にあります。削減後、Google経由の流入は5倍になったと述べられています。

連絡先は、お店の中で集め直す

通り道を移すときの壁は、連絡先です。ホットペッパー経由の予約は、レストランボードという無料の予約台帳に入ります。予約のリストは、「CSV」という、エクセルなどの表計算ソフトで開ける形式で書き出せます。ただし、書き出せる項目は公式に22個と決められています。お客さまの名前と電話番号は、この22個に入っていません。つまり、常連さんの連絡先は、来店したときに直接いただくのが確実です。

もうひとつ、ポイントの仕組みも知っておきたいところです。予約で貯まったポイントを使えるのは、ホットペッパーグルメ経由の予約だけです。だから、お店から案内しないかぎり、常連さんが予約の入り口を変える理由はありません。来店時にLINE公式アカウントの友だち追加を案内するなど、お店側からの一声が起点になります。

窓口が動いてから、掲載を減らす

移り先の窓口は、電話の予約でも、LINE公式アカウントでも、自社サイトでもかまいません。大事なのは、掲載を減らす前に、窓口が実際に動いていることです。

グルメサイトからInstagramの予約受付へ移行した実名の例もあります。東京のウルトラチョップ神楽坂と北野メディウム邸です。掲載料と送客手数料にあたる費用を、それぞれ月に約5万円と約6万円削れたと、本人が取材で話しています。ただし、うまくいった話としてまとめられた記事で、困った点は書かれていません。その分は割り引いて読む必要がありますが、順番の参考にはなります。

先ほどのコンサルタントの記事では、3〜6ヶ月かけた段階的な撤退がすすめられています。窓口の育ち方に合わせて、少しずつ露出を減らしていきます。

急いでやめないほうがいいお店

この順番は、常連さんが多いお店ほど効きます。逆に、次のようなお店は、いまはやめどきではありません。

  • 予約の大半が、はじめてのお客さまで占められているお店
  • 開店から日が浅く、常連さんがまだ育っていないお店
  • 宴会や観光のお客さまなど、検索の露出が生命線のお店

新規の集客をホットペッパーグルメに頼っている段階なら、その手数料は新しいお客さまを連れてくるための費用です。やめる順番を考えるのは、常連さんの割合が増えてからで遅くありません。

解約は、最後の事務手続き

常連さんの通り道が移り、掲載を減らしても予約が保てているなら、解約はもう大きな決断ではありません。掲載料無料のネット予約プランには、最低契約期間も最低掲載期間もないと公式に明記されています。解約の連絡は、管理画面のフォームか電話で受け付けられています。

ただ、解約で手放すものがひとつあります。店舗ページに書き込まれた口コミは、お店ではなくリクルートのものになります。新しい窓口の評判は、また一から積み上げていくことになります。それでも、その評判は積み上がるほど、手数料なしでご自分の店に予約を連れてきます。

やめる順番のおさら

  • 先にやるのは、常連さんの予約の通り道の引っ越しです
  • 予約台帳で、常連さんの割合を数えるところから始めます
  • 名前と電話番号は予約CSVの項目にないため、お店で集め直します
  • 掲載の削減は窓口が動いてから、コンサルタントの記事の目安は3〜6ヶ月です
  • 解約は、すべてが移り終わったあとの事務手続きです

やめる日は、解約の電話をかけた日ではありません。常連さんの通り道が、ご自分の窓口へ移り終わった日です。

出典